こんな方におすすめ
- 語学にコンプレックスがあるけど実践で使いたい人
- 資格取得よりも、仕事に活かせる語学力を求めるビジネスマン
- 中国語や英語をこれから実務で使っていきたいと考えている人
僕は正直、自分に語学のセンスがあるとは思っていません。中学から英語、大学から中国語を学びましたが、通訳や翻訳者のようなスキルはありません。ただ、発音だけは褒められたことがありますし、中国語に関してはビジネスの現場で十分に通用するレベルまで身につけました。
今回のテーマは「外国語学習」ですが、その中でもより実践的な側面に絞って、僕の経験から感じたことを話したいと思います。
目次
中国語は「センス」でなく「実践」で伸びた
語学のセンスというのは確かに存在します。語感が良い人、吸収が早い人、耳が良い人…いろんなタイプの“できる人”がいます。でも僕はそうじゃない。ただ、環境に身を置いて、何度も何度も実際のやり取りの中で揉まれていくうちに、中国語が自然と自分の中に染み込んでいったという実感があります。
大学時代に始めた中国語も、最初は発音の区別すら難しくて、ピンインを読み間違える日々。でもその後、輸入ビジネスで中国と深く関わるようになり、現地に足を運ぶ機会が増えるにつれ、自然と「使える」中国語に変わっていきました。発音が正しいかどうかより、伝えたいことが伝わるかどうか。文法が合っているかより、取引が成立するかどうか。現場での体験が、僕の中国語を少しずつ実践的なものに育ててくれました。
だからこそ僕は、語学にセンスなんて必要ないと思っています。必要なのは「使う場面があるか」「そこで逃げずに使い続けるか」だけです。
語学は「ツール」──僕にとっての中国語の位置づけ
外国語を学ぶとき、よくある勘違いが「語学を武器にして仕事をする」という発想です。もちろんそれも素晴らしいし、通訳や翻訳のプロフェッショナルを目指す人には必須の道です。ただ、僕のようにビジネスの一部として語学を使う人間にとっては、語学はあくまでツールでしかありません。
僕は中国語を活かして中国輸入ビジネスをしてきました。現地のサプライヤーとやり取りをし、商品の仕様変更や納期交渉、トラブル対応などをすべて中国語で行います。そこでは専門的な語彙よりも、会話のテンポや実務的なやりとりの方がはるかに重要になります。間違ってもいいから早く、そして正確に意思疎通をする。それができれば、語学は十分に「役立つ力」になるんです。
つまり、語学一本で勝負する必要なんてない。むしろ、語学を軸にしすぎると逆に可能性が狭まることもあります。自分のビジネスやスキルの中に、語学を「セットで使える武器」として組み込むほうが、はるかに実用的で再現性も高い。そういう立ち位置で語学を活用することが、僕にとっては最適でした。
文法なんてどうでもいい──使える語学を目指すべき
語学学習において、多くの日本人が苦しんでいる理由のひとつが、「文法至上主義」に縛られていることだと思います。僕は本当にこれは声を大にして言いたい。「文法なんて、どうでもいい!」
もちろん、最低限の文法は必要です。主語と動詞がひっくり返っていたら通じない場面もあるし、助詞や時制があまりにも無茶苦茶だと誤解も生まれます。ただ、それよりも大事なのは「知っている単語を、自分の口でどれだけ使えるか」です。語彙の引き出しがあれば、多少文法が間違っていても意味は通じますし、会話は成立します。
僕が実践で身につけた中国語もまさにそうでした。文法書を読み込んだことは一度もありません。ひたすら相手の言ってることを聞き、自分の言いたいことをどうにか伝える。ときにはスマホの辞書を片手に、ときには身振り手振りで。その積み重ねが、僕にとっての“使える語学”を作ってくれたんです。
語学は完璧でなくていい。通じる語学こそが価値ある語学です。
語学は「完璧」じゃなくていい。使えるかどうかがすべて
僕の語学学習は、資格やスコアとは無縁でした。でも、実際に仕事の場で使えている。それが全てです。語学はツールであり、目的を果たす手段。間違ってもいい、発音がネイティブでなくてもいい。相手に伝わればそれでいいんです。
もしあなたが「語学センスがない」と悩んでいるなら、ぜひ一度、自分にこう問いかけてみてください。「この語学を、どんな場面で使いたいのか?」と。目的が明確になれば、学び方も自ずと決まってきます。語学はゴールではなくスタート。役に立つ外国語を、一緒に目指していきましょう。