こんな方におすすめ
- 英語や中国語を学んできたが、使う機会が少ないと感じている人
- Instagram・小紅書(RED)・YouTubeなどで、自分の地域を紹介してみたい人
- 地方に住んでいても、語学力を活かして世界とつながりたい人
インターネットとAIの進化によって、いま“地方から世界に情報を発信する”ことが、かつてないほど現実的になりました。
YouTube・Instagram・小紅書(RED)などのSNSを通じて、都市にいなくても海外の人々とつながれる。
さらにAI翻訳の精度が上がったことで、語学の壁もどんどん低くなっています。
そんな中で注目されているのが「多言語発信によるローカルブランディング」です。
私は山口県で通訳案内士として活動していますが、地域の歴史や文化を外国人に紹介するたび、
「東京や京都じゃないのに、こんなに面白い場所があるのか!」という反応を何度も受けてきました。
実際、外国人旅行者が求めているのは“情報”ではなく、“発見”です。
つまり、地方にはまだ世界に知られていない宝が眠っており、
その魅力を伝える手段として“語学”が最大の武器になる時代が来ているのです。
目次
「翻訳」ではなく「翻意」──伝える力が地方を動かす
地方の発信を考えるとき、多くの人がまず思い浮かべるのは「正確に翻訳すること」です。
もちろん、正しい文法や自然な表現は大切です。
しかし本当に心を動かすのは、「何をどう感じてほしいか」まで伝える力──つまり“翻意”です。
たとえば、私は観光ガイドの現場で外国人に「日本の静けさ」を紹介することがあります。
このとき単に“quiet”や“peaceful”と言うだけでは、響かないことが多い。
「日本では“静けさ”が心を整える時間であり、神社の静寂には意味がある」と伝えた瞬間、
相手の表情が変わるのを何度も見てきました。
これは単なる言葉の問題ではなく、文化の背景を共有する力です。
翻訳アプリがどれだけ進化しても、“その土地の空気や想い”までは再現できません。
だからこそ、地方発信では「何を伝えるか」よりも「どう伝えるか」が重要なのです。
地元の人にとって当たり前の習慣や方言、生活リズムの中にこそ、
海外の人が共感する“リアルな日本”があります。
それを「翻意」で表現できる人が、これからの地方ブランディングを動かします。
SNS×語学=最強の発信ツール
いま、地方発信における最大の武器はSNSです。
Instagram、TikTok、小紅書(RED)、YouTubeなどを駆使すれば、
東京に住んでいなくても世界中に発信できます。
特に小紅書(RED)は、中国語圏ユーザー向けの発信に最適です。
「#日本旅行」「#温泉」「#地方の美食」といったハッシュタグを活用すれば、
山口県のような地方でも数万人単位のリーチを得ることが可能です。
実際、私が投稿した“山口県の小さな温泉街”を紹介した動画は、
中国本土・台湾・香港のユーザーから多くの反応を得て、
「次回の訪日で必ず行きたい」とコメントをもらったこともあります。
語学力がある人にとってSNSは、発信力×信頼性を掛け算できる舞台です。
ただ「きれいな風景」を載せるだけでなく、
「その背景にある文化や価値」を多言語で説明できる──これが大きな差になります。
さらに、AI翻訳や音声入力を使えば、英語・中国語・日本語を同時に発信することも容易です。
つまり、語学を使って“発信の幅”を広げることこそ、地方発信の本質なのです。
ローカル×語学で“唯一無二”のポジションを築く
大都市では観光情報が溢れています。
でも、地方には“まだ翻訳されていない物語”が無数に残っています。
山口県を例に挙げれば、幕末維新の志士たちが歩いた道、
地元の漁港で味わう旬の魚、
古くから続く温泉宿や商店街など、
どれも外国人には未知の世界です。
私は通訳案内士として外国人を案内する際、
「この坂道を維新の志士たちが歩いた」と話すと、
ただの風景が“歴史の体験”に変わります。
これこそが語学が持つ“物語化の力”です。
そして地方には、そうした「物語の原石」が無数に眠っています。
地元の人が“普通”だと思っていることが、
外国人にとっては最も魅力的なポイントになる。
語学とは、その魅力を磨き上げる“翻訳の道具”ではなく、
価値を再発見するレンズなのです。
語学発信を「収益と信用」に変える方法
語学と発信を組み合わせると、「趣味」だった情報発信が「ビジネス」に変わります。
例えば:
-
地域観光を多言語で紹介し、ツアー依頼や通訳業務に発展
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外国人学習者に日本文化を教え、教材や講座を販売
-
地場産品を多言語で紹介し、海外販売や取引につなげる
私自身もInstagramやRED経由で、
外国人旅行者から「山口県を案内してほしい」「ローカルな宿を紹介してほしい」といった依頼を受けることがあります。
このように発信を通じて**“信頼 → 相談 → 仕事”**という流れが自然に生まれるのです。
語学を生かした発信は、単なる情報提供ではなく、共感の販売です。
そしてその共感こそが、次の仕事やリピーターを生む最大の資産になります。
これからの時代、発信できる人=信用を生み出せる人、という方程式が成り立つのです。
これからの時代は「地方×語学×人間味」
AI翻訳がどれほど進化しても、人の温度までは再現できません。
“ありがとう”という一言に込める感情、
旅先での何気ない会話、
地元の人の笑顔──
それらを「言葉」で伝えられるのは、人間だけです。
地方に暮らしながら語学を生かす人は、
情報を翻訳するだけでなく、文化を翻訳する架け橋になれます。
完璧な英語や中国語を話す必要はありません。
むしろ、あなたの地域でしか語れないエピソードこそが、最大のコンテンツになります。
観光、教育、ビジネス──どんな分野でも“言葉で伝える力”が価値を持つ。
そして、地方にいるからこそ磨ける“人間味ある語学力”が、これからの日本の武器になるのです。
🧭 まとめ
地方から世界へ。
それはもはや夢ではなく、誰もが挑戦できる現実です。
AIとSNSが整った今こそ、語学力を“地域の魅力を伝える手段”として使う時代。
あなたの経験・方言・文化・生き方──
それを英語や中国語で発信するだけで、
日本の知られざる一面を世界に紹介できます。
語学を「勉強」で終わらせず、「発信の力」として使う。
それが、AI時代の地方ブランディングにおける最強の生存戦略です。
そして何より、あなた自身の言葉が、地域と世界をつなぐ架け橋になるのです。