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外国語学習の本質は「耳と口」にあり:リスニングとスピーキングの重要性

内山剛@外国語楽習30年

2006年 東京外国語大学中国語学科卒
山口県ゆめ回廊通訳案内士(中国語、英語)
HSK6級195点(2021年)TOEIC825点 (2022年)

現在は韓国語、ベトナム語を独学で学習する独男。

詳しい経歴に関しては定期的に記事を書いていますのでよかったらご覧ください。

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こんな方におすすめ

  • 英語や中国語を学んでも「聞き取れない」「話せない」と悩んでいる人
  • 興味のある分野で実践的に外国語を使いたい人
  • AIやYouTubeを活用して効率的に語学力を伸ばしたい人

外国語学習というのは本当に奥が深いものです。
僕自身、中学3年生のときに初めてホームステイを経験し、大学では外国語を専攻、その後も英語や中国語を中心に言語と関わる仕事を続けてきました。数十年にわたる経験の中で、「どうすれば本当の意味で言葉を使えるようになるのか」というテーマは常に頭の中にあります。
今回は、僕が長年の実体験から感じた「言語習得において最も大切なこと」を、できるだけわかりやすくまとめてみたいと思います。


文法よりも先に「耳」を鍛える

語学の基礎は、やはり「リスニング」にあると僕は思います。
なぜなら、会話というのはキャッチボールであり、相手の言葉を正確に受け取れなければ、自分の発言も成立しないからです。

特に日本人の多くが陥りがちなのは、「読む・書く」に偏った勉強です。学校教育では、英語の文法問題や長文読解の授業が多く、リスニングやスピーキングの時間は圧倒的に少ない。僕が学生の頃(約30年前)を振り返っても、耳を鍛える機会はほとんどなく、英検や模試で数分のリスニング問題を解くくらいでした。

しかし、実際に海外に出てみると、そのバランスの悪さを痛感します。たとえ文法が完璧でも、相手の言葉が聞き取れなければ会話は始まりません。逆に、多少文法が間違っていても、耳が慣れていれば相手の意図を掴み、自然と返すことができます。

リスニングとは「耳で理解する力」ではなく、「耳で思考する力」です。
聞き取った言葉を一度日本語に訳してから理解するのではなく、音のまま意味を掴む。この感覚を身につけると、頭の中の処理速度が格段に上がります。僕はこれを“耳の筋トレ”と呼んでいます。毎日5分でも構いません。海外のニュースを聞く、YouTubeで外国人の雑談を聞く、ポッドキャストを流す。最初はほとんどわからなくても、繰り返すうちに「聞き取れる音」が少しずつ増えていきます。


アウトプットのためのインプットを意識する

文法や単語を覚えることは決して無駄ではありませんが、順序を間違えると“机上の勉強”で終わってしまいます。
僕が考える語学の本質は、「使える知識をどれだけ増やすか」。そのためには、リスニングで“使えるインプット”を増やすことが不可欠です。

例えば僕がカナダに滞在していた頃、最初の1〜2週間は全く会話についていけませんでした。ところが毎日英語を浴び続けているうちに、次第に聞き取れる単語が増え、相手の言葉を先読みできるようになったんです。その瞬間、英語が“外国語”ではなく“音としての情報”に変わりました。
そこから一気にスピーキング力も伸びました。リスニングができるから反応できる、反応できるから話せる。この循環が回り始めると、言語は「勉強」から「体得」へと変わります。

文法は後からいくらでも修正できます。むしろ最初は“ブロークン”な言葉でいいんです。完璧な英文を組み立てるより、伝わる言葉を発する方がはるかに実践的。
僕は中国での仕事中に、最初は文法も発音も不十分なまま現地の人と会話していましたが、相手が「この人は頑張って伝えようとしている」と感じてくれたことで、どんどん距離が縮まりました。語学は正確さより“伝えようとする姿勢”が伝わることが大事なんです。


興味のある分野で言語を使う

ある程度聞けて話せるようになったら、次のステップは“好きなテーマで学ぶ”ことです。
僕の場合、筋トレや栄養、自己啓発といったテーマを英語や中国語で学びました。例えばYouTubeで「muscle growth」「锻炼计划(トレーニング計画)」と検索すると、自分の関心に合った外国語の動画が山ほど出てきます。興味がある内容だからこそ、覚えるのも早く、モチベーションも維持できるんです。

読解に関しても同じです。新聞や小説よりも、まずは自分の関心があるブログ記事やニュースから始めるのが効果的です。僕はよく英語版の「Men’s Health」や「Harvard Business Review」を読んでいましたが、興味がある内容だと苦痛にならない。むしろ新しい知識と語彙が同時に入ってくるので、一石二鳥です。

つまり、学習の順序としてはこうなります。

  1. リスニングで耳を慣らす(インプット)

  2. スピーキングで使う(アウトプット)

  3. 興味のある読解で知識を広げる

このサイクルを意識すると、学習が“勉強”から“生活の一部”に変わります。好きなことを外国語で理解できるようになると、語学が一気に楽しくなります。


AI時代の語学学習の可能性

現代は、AIとデジタルツールの進化によって語学学習が驚くほど手軽になりました。
僕の学生時代はCDプレイヤーでリスニング教材を聞いていましたが、今ではスマホ1台で世界中のネイティブ発音を聞けます。AIを使えば、自分の発音を瞬時に評価してもらうこともできる。まさに「言語環境を自宅で再現できる時代」です。

YouTube、Podcast、ChatGPT、そしてAI音声教材。
どれも使い方次第で“最強の教師”になります。重要なのはツールを選ぶことではなく、どれだけ「耳を使い続ける時間」を確保できるかです。1日10分でも、1年続ければ大きな差になります。

僕は今でも中国語や英語の動画をBGMのように流しています。理解できなくてもいいんです。音に慣れるだけでも、脳の処理スピードが上がる。結局、語学は“慣れ”の積み重ねです。


まとめ

言語を学ぶうえで最も大切なのは「聞く力」と「話す力」。
文法や読解は確かに重要ですが、それはあくまでサポートです。
リスニングでインプットし、スピーキングでアウトプットする。このシンプルな流れこそ、外国語を本当に使えるようになるための王道です。
AIやYouTubeが発達した今、誰でも環境さえ整えればいくらでも耳を鍛えられる時代。
「文法よりも耳」「教科書よりも実践」——これが僕の語学に対する結論です。

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内山剛@外国語楽習30年

2006年 東京外国語大学中国語学科卒
山口県ゆめ回廊通訳案内士(中国語、英語)
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現在は韓国語、ベトナム語を独学で学習する独男。

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