こんな方におすすめ
- 語学学習を途中で何度も挫折してきた人
- 机の勉強はしているのに話せない人
- 実践的な語学力を身につけたい人
私は中国語学科を卒業しています。
HSK6級も取得しましたし、外から見れば「中国語ができる人」に見えるかもしれません。
ですが、正直に言うと、卒業した直後の私はまったく話せませんでした。
文法は分かる。
単語もそれなりに知っている。
それなのに、いざ中国人を前にすると口が止まる。
頭の中で文章を組み立てているうちに、会話が終わる。
今振り返れば、原因ははっきりしています。
恥をかくのが怖かったのです。
この感覚は、その後、中国輸入や通関、海外営業の現場に出てから、嫌というほど思い知らされました。
語学は才能ではなく、どれだけ恥をかいたかで決まる。
これは綺麗な理論ではなく、私自身が失敗の積み重ねから得た結論です。
目次
語学学科卒でも、話せない理由は「恥」だった
語学学科に通っていた頃の私は、典型的な「分かるけど話せない人」でした。
発音が違ったらどうしよう。
文法が間違っていたら恥ずかしい。
変な沈黙が流れたら耐えられない。
そんなことばかり考えて、
話す前に頭の中で完璧な文章を作ろうとしていました。
結果、何が起きたか。
話す前に会話が終わるのです。
今思えば、語学学科という環境自体が、
「間違えないこと」に意識が向きすぎていたのかもしれません。
テストでは正解がある。
評価も点数で決まる。
だから無意識に、「正しく話さなければいけない」と思い込んでいました。
ですが、現実の会話に正解はありません。
あるのは、「通じたか」「通じなかったか」だけです。
このズレに気づくまで、私はかなり遠回りをしました。
現場で通じず、何度も詰んだ中国輸入の失敗
中国輸入を始め、実際に中国の工場や担当者とやり取りするようになった頃、
私は何度も語学が原因で失敗しています。
・相手の説明を分かったふりをして進めてしまう
・曖昧な表現をそのまま受け取ってしまう
・「まあ大丈夫だろう」と確認を怠る
結果、
納期がズレる
仕様が違う
通関で止まる
クレームになる
こうしたトラブルを、何度も経験しました。
今なら分かります。
あれは語学力不足というより、
恥をかくのを避けた結果だったのです。
「もう一度聞き返したら、しつこいと思われるかもしれない」
「理解できていないと思われたくない」
その小さなプライドが、
後で何倍もの時間とコストになって返ってきました。
語学の失敗は、
仕事の失敗に直結します。
この現実を、私は身をもって学びました。
恥をかいて聞き返した瞬間から、語学は変わった
ある時から、私は意識的に行動を変えました。
・分からなければ、その場で止める
・発音が怪しくても口に出す
・「つまりこういう意味か?」と何度も確認する
正直、最初はかなり恥ずかしかったです。
相手の反応も、必ずしも優しいものばかりではありません。
それでも、
恥をかいたその瞬間の方が、圧倒的に記憶に残りました。
一度失敗した言い回しは、次から使わなくなる。
一度通じなかった発音は、自然と修正される。
教科書で覚えた表現よりも、
現場で恥をかいて覚えた一言の方が、何倍も強い。
この頃から、
語学は「勉強」ではなく「反射」に近づいていきました。
才能より「逃げられない環境」がすべてを決める
私が語学を本当に使えるようになったのは、
才能が伸びたからではありません。
逃げられない環境に身を置いたからです。
・通関で止まれば、自分が対応するしかない
・クレームが出れば、自分が説明するしかない
・相手は日本語を話してくれない
この状況では、
恥をかくか、仕事を止めるかの二択しかありません。
結果として、
恥をかくことを選び続けただけです。
語学は、やる気や根性論ではなく、
環境設計の問題だと今は思っています。
まとめ
語学は、才能の問題ではありません。
頭の良さでも、センスでもありません。
・分からないと言えるか
・聞き返せるか
・間違えたままでも前に進めるか
この積み重ねだけです。
私自身、
語学学科を出ても話せず、
現場で何度も失敗し、
恥をかくことでしか前に進めませんでした。
だからこそ、断言できます。
語学は、恥をかいた量で決まります。
こんな人におすすめ
・語学を勉強してきたのに話せない人
・資格はあるが実務で通じない人
・仕事で外国語が必要になり焦っている人
・過去の失敗で自信を失っている人
・「才能がない」と思い込んでいる人