こんな方におすすめ
- 英語で挫折した経験があり、「次にやるなら独学で伸ばせる言語を選びたい」人
- 中国語に興味はあるが、「発音(声調)で詰みそう」と不安で踏み出せていない人
- 独学で学ぶなら、正解・不正解がはっきりしていて修正しやすい環境を求めている人
「英語は簡単、中国語は難しい」
外国語学習について、こうしたイメージを一度は聞いたことがあると思います。学校教育でも英語は必修、中国語は選択。アルファベットに親しみがある一方で、漢字と声調のある中国語は「ハードルが高い言語」と見られがちです。
その結果、多くの人が
「英語でうまくいかなかった自分が、中国語なんて無理だろう」
と感じてしまいます。
しかし、英語と中国語の両方を独学で学んでみると、この常識はかなり怪しいことに気づきます。独学という条件に限れば、中国語のほうが分かりやすく、修正しやすい言語だと感じる場面が多いのです。
英語で挫折する人の多くは、努力不足ではありません。通じてしまう発音、例外の多い文法、音と綴りのズレ。こうした「独学との相性の悪さ」に、知らず知らず疲れていきます。
一方、中国語は「間違いが分かりやすく、直しやすい」構造を持っています。難しそうに見えても、仕組み自体は非常に合理的です。
この記事では、なぜ英語より中国語のほうが独学しやすいのか、その理由を具体的な構造の違いから整理していきます。
発音は中国語の方が「正解が明確」
一般的には「中国語は発音が難しい」「声調があるから無理」と言われがちですが、独学という観点で見ると、実は中国語の発音はかなり親切です。その理由は、正解と不正解の境界がはっきりしているからです。
英語の場合、多少発音がズレていても通じてしまうことが多い。これは一見するとメリットに見えますが、独学者にとっては大きな落とし穴になります。通じてしまうがゆえに、「どこが間違っているのか分からない」。結果として、自己流の発音が固定され、後から修正するのが非常に難しくなります。
一方、中国語は発音がズレると、驚くほど通じません。声調が違う、無気音と有気音を間違える。それだけで、相手は理解できない、もしくは全く別の意味として受け取ります。一見厳しく感じますが、これは裏を返せば「どこが違うのかが分かりやすい」ということです。
独学で一番困るのは、「自分が正しい方向に進んでいるか分からない」状態です。中国語はこの点で非常に合理的です。通じない=何かが間違っている。通じた=少なくとも音は合っている。このフィードバックがはっきりしているため、修正がしやすい。
発音が難しいのではなく、発音の基準が明確。この特徴こそが、中国語が独学向きである大きな理由の一つです。
文法構造がシンプルで例外が少ない
英語で挫折した人の多くが苦しんだのが、文法の細かさと例外の多さではないでしょうか。時制、三単現、冠詞、仮定法。理解したつもりでも、使おうとすると混乱する。この「ルールが多く、しかも例外だらけ」という構造は、独学者にとって非常にストレスになります。
中国語の文法は、驚くほどシンプルです。基本的に動詞は変化しません。時制による語形変化もありません。三単現も冠詞もない。時間や数量は、語順や補足語で表現します。つまり、文の骨格がほとんど崩れないのです。
中国語は語順が意味を作る言語です。語順を守れば、かなりの部分が通じる。この「ルールが見える」感覚は、独学者にとって大きな安心材料になります。英語のように、「正しいかどうか分からない文」を量産する不安が少ない。
また、例外が少ないというのは、復習効率にも直結します。一度理解した構造が、そのまま使い回せる。積み上げ型の学習がしやすく、「昨日できたことが、今日は使えない」という現象が起きにくい。
独学では、「自分の理解が合っている」という感覚が非常に重要です。その点で、中国語の文法構造は、独学者に優しく設計されています。
聞こえる音と文字の距離が近い
英語学習で多くの人が感じる違和感の正体は、音と文字のズレです。見た目からは全く発音が想像できない単語。いわゆる「綴り詐欺」。これが独学者の理解を混乱させます。
英語では、「この綴りはこう読む」というルールがあっても、例外が多すぎる。そのため、単語ごとに音を覚える必要があり、負担が大きくなります。
中国語はこの点が非常に合理的です。ピンインという発音表記があり、基本的に音が固定されています。一度ピンインと音の対応を理解すれば、知らない単語でも発音を推測できます。これは独学において、極めて大きなメリットです。
さらに重要なのは、自分の発音を自己修正しやすいことです。ピンインと実際の音を照らし合わせることで、「どこが違うのか」を確認できます。英語のように、「なんとなく違う気がする」で終わらない。
聞こえる音と、学習用の文字情報が近い。この構造があるからこそ、中国語は「自分で直せる言語」になります。独学において、これは致命的な差になります。
学習素材が“会話前提”で作られている
中国語教材の多くは、最初から「話す」「聞く」ことを前提に作られています。日常会話、実用フレーズ、場面別表現。学習者がすぐ使うことを想定している構成が非常に多い。
一方、英語教材はどうしても試験対策やビジネス寄りになりがちです。正確さ、フォーマルさが重視され、会話での運用感覚が後回しになるケースも少なくありません。
独学者にとって重要なのは、「今の自分が使えるかどうか」です。中国語教材は、この点を非常によく押さえています。学んだ表現を、その日のうちに使える。再現できる。だから、成長を実感しやすい。
また、中国語学習者向けの素材は、学習者が間違える前提で作られているものが多い。これは、独学者にとって非常にありがたい設計です。完璧でなくても前に進める。この安心感が、学習継続に直結します。
中国語独学に向いている人の特徴
では、どんな人が中国語独学に向いているのか。共通する特徴は、決して「頭がいい」ことではありません。
まず、音マネがそこまで苦じゃない人。完璧でなくても、とりあえず口に出してみる。この姿勢がある人は、中国語との相性が非常に良いです。
次に、ルールが見えると安心する人。なぜそうなるのかが分かると、納得して進めるタイプ。中国語の構造は、こうした人に向いています。
そして最後に、コツコツ修正できる人。一度で完璧を目指さず、「ズレたら直す」を繰り返せる人。中国語はフィードバックが分かりやすい分、このタイプの人は伸びやすい。
英語で挫折した経験があるからこそ、中国語の合理性が活きるケースは多いのです。
まとめ
中国語が難しいのではありません。
難しく感じさせているのは、「中国語は難しい」という先入観です。
独学という条件で見れば、中国語は発音・文法・教材構造のすべてが、非常に合理的にできています。もし英語で遠回りした経験があるなら、その経験は中国語学習で確実に活きます。
独学なら、中国語は「難しい言語」ではなく、「仕組みが分かりやすい言語」です。