こんな方におすすめ
- HSKや検定には合格したが、中国人と話すと手応えがない人
- 中国語学習に一度、壁や限界を感じ始めている人
- 「正しく話しているはずなのに…」と違和感を感じている人
中国語を勉強しているのに、「なぜか通じない」「毎回聞き返される」と感じたことはないでしょうか。
単語は覚えている。文法も間違っていない。HSKなどの検定にも合格している。それでも、実際に中国人と話すと会話がスムーズに進まない。この違和感は、多くの日本人学習者が経験しています。
多くの場合、その原因は「もっと単語を覚えればいい」「発音練習が足りない」と考えられがちです。しかし、実際にはそこが本質ではありません。中国語が通じない最大の理由は、中国語という言語を、日本語と同じ感覚で理解しようとしていることにあります。本記事では、単語や文法の話に終始せず、中国語が通じない本当の理由を言語の構造と感覚の違いから掘り下げていきます。
中国語が通じない原因は「発音の下手さ」ではない
中国語が通じないと感じたとき、多くの日本人は「自分の発音が下手だからだ」と結論づけます。しかし、ネイティブが違和感を覚えているのは、必ずしも発音の綺麗さではありません。問題は、音を正確に言えているかではなく、音を区別できているかです。
中国語には、日本語には存在しない音の区別が数多くあります。zhとj、shとx、rとl、nとng、uとüなど、日本人の耳には似て聞こえる音でも、中国語では意味を分ける決定的な違いになります。日本人学習者は、これらを無意識のうちに「同じような音」として処理してしまいがちです。その結果、本人は正しく話しているつもりでも、相手には別の単語、あるいは意味不明な音として伝わってしまいます。
ここで重要なのは、ネイティブ並みに綺麗な発音を目指すことではありません。違いとして成立する音を出せているかどうかが、通じるかどうかを左右します。この視点を持たずに発音練習を続けても、会話が劇的に改善することはありません。
単語と文法を覚えても通じない理由
もう一つの大きな原因は、単語や文法の覚え方そのものにあります。日本人は漢字文化に慣れているため、中国語の単語を「意味」や「文字」から理解しようとします。しかし、中国人が会話で処理しているのは文字ではなく、音のまとまりです。
中国語では、単語やフレーズが音の塊として頭に入っています。そのため、多少文法が崩れていても、音の流れが自然であれば意味は通じます。一方、日本人は文法的な正しさを優先し、一音一音を慎重に発音しすぎる傾向があります。その結果、中国語特有のリズムや勢いが失われ、「正しいけれど不自然な中国語」になってしまいます。
中国語では、意味を理解する前に、まず音の流れが耳に入ります。リズムが合っていない中国語は、内容以前に理解しづらいという点を理解する必要があります。
中国語が通じるようになる人の共通点
中国語が通じるようになる人には、はっきりとした共通点があります。それは、「正しいかどうか」ではなく、「通じたかどうか」を基準にしていることです。単音の発音練習だけで満足せず、短いフレーズや文章を丸ごと真似し、実際の会話の中で修正を重ねていきます。
また、自分の中国語を評価する際も、教師や教材ではなく、ネイティブの反応を重視します。自然な返事が返ってきたか、言い換えられたか、聞き返されたか。こうした反応を材料に、自分の中国語を調整していくのです。
中国語は、頭で組み立てる言語ではありません。耳と口を使って慣れていく言語です。この感覚に切り替えられたとき、中国語は初めて「通じる言語」に変わっていきます。
まとめ
中国語が通じない理由は、努力不足や才能の問題ではありません。発音、単語、文法といった表面的な要素の前に、言語の捉え方そのものが日本語と違うという事実があります。
音の区別、音の流れ、通じたかどうかを基準にした修正。この3点を意識するだけで、中国語学習の方向性は大きく変わります。
「なぜ通じないのか」が分かった瞬間から、中国語は確実に前に進み始めます。