こんな方におすすめ
- 40代から英語や中国語を学び直したい人
- 仕事が忙しく、長い勉強時間を確保できない人
- 外国語を仕事、旅行、海外生活に使いたい人
外国語学習について調べると、短期間で大量の単語を覚える方法や、毎日数時間勉強するスケジュール、留学や交流イベントへ積極的に参加する方法などが紹介されています。
SNSや動画では、大学生や20代の学習者が、早朝から単語帳を開き、通学中に音声を聞き、夜はオンライン英会話を受ける様子も発信されています。
こうした勉強法を見ると、「自分も同じくらいやらなければ伸びない」と感じるかもしれません。
しかし、40代以降の社会人が、若い学習者とまったく同じ方法を使う必要はありません。
仕事、家事、家族、体力、睡眠、収入など、生活条件が違うからです。
若い頃より記憶力が落ちたように感じる人もいるでしょう。一日の仕事が終わった後に、机へ向かう気力が残っていない日もあります。
だからといって、40代から外国語を伸ばせないわけではありません。
私は留学経験に頼らず、英語と中国語を長く学び、TOEIC825点、HSK6級を取得しました。
外国語を仕事や海外取引でも使ってきましたが、常に学生のような生活をしていたわけではありません。
仕事や事業、生活上の問題を抱えながら、必要な外国語を少しずつ積み上げてきました。
その経験から感じるのは、40代以降の語学学習では、若者より長時間勉強することより、これまでの経験と目的を利用することが重要だということです。
この記事では、40代からの外国語学習で若い人の勉強法をそのまま真似する必要がない理由と、大人だからこそ使える学習上の強みについて解説します。
40代と学生では、使える時間と学習目的が違う
学生の語学学習では、試験、進学、留学、就職などが主な目的になります。
授業や宿題があり、単語や文法を体系的に学ぶ時間も確保されています。
一方、40代の社会人には、本業があります。
通勤、仕事、家事、家族への対応、健康管理などがあり、毎日決まった時間に二時間、三時間と勉強できるとは限りません。
若い学習者の勉強量をそのまま基準にすると、自分は努力が足りないと感じやすくなります。
しかし、生活条件が違う人同士を、単純な勉強時間だけで比較することには意味がありません。
40代からの語学学習では、まず「何のために学ぶのか」を具体的にした方がよいでしょう。
海外旅行で困らない程度に話したいのか。
仕事でメールを書けるようになりたいのか。
海外の取引先と電話で話したいのか。
外国人の友人と会話したいのか。
資格試験で一定の点数を取りたいのか。
目的によって、必要な学習内容は変わります。
仕事で外国語を使うのであれば、自分の業界で使う単語や文章を優先できます。
旅行が目的であれば、空港、ホテル、飲食店、交通、買い物などの場面を中心に学べます。
すべての単語や文法を最初から完璧にする必要はありません。
学生は、将来どの分野で外国語を使うか決まっていないため、幅広く学ぶ必要があります。
一方、社会人は、自分が外国語を使いたい場面をある程度限定できます。
これは大きな強みです。
例えば、海外取引で外国語を使う人であれば、納期、数量、価格、品質、支払い、輸送などの言葉を集中的に覚えられます。
私自身も、中国輸入や海外との取引を通して、実際に必要な表現を繰り返し使ってきました。
教科書の順番どおりではなく、現場で必要な言葉から覚えた部分も多くあります。
40代の語学学習では、勉強時間の長さより、必要な内容へ集中できているかが重要です。
若い人より時間が少なくても、目的が明確であれば、無駄な学習を減らせます。
大人は暗記力だけでなく、経験と理解力を使える
年齢を重ねると、若い頃より単語を覚えにくくなったと感じることがあります。
新しい言葉を覚えても、翌日には思い出せない。
何度も見ているのに、会話では出てこない。
その経験から、「若い人には勝てない」「今から始めても遅い」と考える人もいます。
確かに、意味のない文字列を短期間で大量に暗記する能力では、若い人の方が有利な場合があります。
しかし、大人には、これまでの仕事、生活、人間関係、旅行、読書などで得た知識があります。
新しい外国語を、すでに知っている概念と結び付けて覚えられるのです。
例えば、仕事で契約や見積もりを扱っている人は、それに関連する外国語の意味を理解しやすいでしょう。
貿易経験がある人であれば、輸送、通関、納期、支払いに関する単語を、実際の流れと結び付けて覚えられます。
料理が好きな人は、食材や調理方法の言葉を、日常の行動と一緒に覚えられます。
このように、単語を単独で記憶するのではなく、自分の経験の中へ置くことができます。
私は中国語や英語を使う中で、実際に仕事で必要になった言葉ほど、長く記憶に残ると感じてきました。
工場へ仕様を説明する。
取引先へ納期を確認する。
輸送や書類について質問する。
実際に使う必要がある言葉は、単語帳の中だけで覚えた言葉より強く残ります。
40代以降の学習では、学生のように単語帳を最初から最後まで暗記する方法だけに頼る必要はありません。
自分の仕事、趣味、生活に関係する文章を使う方が効果的です。
英語や中国語で、自分の仕事内容を説明する。
今日起きたことを短く話す。
自分が購入した物や行った場所について書く。
これまでの経験を外国語へ変換することで、意味のある学習になります。
また、大人は、文法や表現の違いを理屈で理解できる強みもあります。
なぜこの語順になるのか。
日本語と何が違うのか。
どの場面でこの表現を使うのか。
単に暗記するだけでなく、仕組みとして理解できます。
若者の記憶力を羨むより、自分が持っている知識と経験を利用する方が現実的です。
40代は毎日頑張るより、やめない仕組みを作るべきである
語学学習では、毎日続けることが大切だと言われます。
しかし、仕事や生活がある社会人にとって、毎日同じ量を勉強することは簡単ではありません。
忙しい日もあれば、疲れて何もしたくない日もあります。
体調が悪い日や、仕事で大きな問題が起きる日もあります。
そのたびに学習計画が崩れ、「今日もできなかった」と自分を責めると、語学学習そのものが嫌になります。
40代以降は、完璧な継続より、完全にやめない仕組みを作る方が重要です。
時間がある日は30分勉強する。
忙しい日は音声を5分聞く。
疲れている日は、以前覚えた表現を一つだけ声に出す。
何も新しく覚えない日があっても、外国語との接点を残します。
学習量に差があっても構いません。
長期間完全に離れないことの方が大切です。
また、複数の学習方法を用意しておくと続けやすくなります。
机に向かえる日は、単語や文法を学ぶ。
移動中は音声を聞く。
自宅では動画を見る。
仕事で使うメールを外国語で書いてみる。
一つの方法だけに限定すると、その方法ができない日に学習全体が止まります。
年齢を重ねると、体力や集中力にも波があります。
朝の方が集中できる人もいれば、夜の方が落ち着いて勉強できる人もいます。
若者向けの「朝5時に起きて勉強する」「毎日オンライン英会話を受ける」という方法が、自分の生活に合うとは限りません。
重要なのは、他人の成功例をそのまま再現することではありません。
自分が半年、一年と続けられる形へ調整することです。
さらに、40代の学習では、結果を急ぎすぎないことも必要です。
学生であれば、受験や留学までの期限があります。
社会人の場合、外国語は今後の仕事、旅行、海外生活などで長く使えます。
三か月で劇的に変わらなくても、一年、二年と続ければ大きな差になります。
語学学習は、短期間の根性勝負ではありません。
生活の中に残せるかどうかの勝負です。
まとめ
40代から外国語を学ぶとき、若い学習者と同じ勉強量や方法をそのまま真似する必要はありません。
学生と社会人では、使える時間も、体力も、学習目的も違います。
仕事や生活がある中で、毎日何時間も勉強できないからといって、外国語が伸びないわけではありません。
40代には、これまでの仕事、生活、趣味、旅行などで得た経験があります。
新しい単語や表現を、実際の知識や場面と結び付けて覚えられます。
また、自分が外国語を使いたい場面を絞り込み、必要な内容から学ぶこともできます。
若者より多く暗記する必要はありません。
自分の目的に関係する言葉を、実際に使える状態へ変えることの方が重要です。
そして、語学学習では毎日完璧に頑張ることより、完全にやめないことが大切です。
忙しい日は短くても構いません。
音声を少し聞く。
一文だけ声に出す。
以前覚えた表現を確認する。
小さな接点を残すことで、学習を再開しやすくなります。
40代からの語学学習は、若者との競争ではありません。
若い頃と同じ方法で、自分を追い込む必要もありません。
これまでの経験を使い、自分の目的へ集中し、生活の中で長く続ける。
それが、大人に合った語学学習です。
年齢は、外国語学習の弱点になるだけではありません。
何を学ぶべきかを選び、学んだ言葉を現実と結び付けられることは、大人だからこそ持てる強みです。